動物虐待を報じるニュースが流れると、目を背けたくなるのと同時に頭に血が上る思いがします。ニュースになるような事件は氷山の一角で、日常には数多くの動物虐待事件が起こっていると推測します。
非人道的な加害者がどうして生まれてくるのか掘り下げ、どうしたらそのような事件が起こらなくなるのかを問う報道が少ないように思います。
私どもは人間と動物が共に幸せに暮らせる社会を理想に掲げています。そのためには、このような事件がおこらないようにする仕組み作りが必要です。そこで現時点での課題を洗い出してみました。
法制度の変遷
まずは法制度です。
動物愛護管理法(*1)は昭和48年(1973年)に「動物保護管理法」として議員立法(*2)により制定されました。その後3回に渡り法改正が行われています。
・平成11年(1999年)
動物取扱業の規制、飼い主責任の徹底、虐待や遺棄に関わる罰則の強化など大幅に改正。
・平成17年(2005年)
動物取扱業の規制強化、動物の飼育規制の一律化、実験動物への配慮、罰則の強化(*3)。
・平成24年(2012年)
動物取扱業の適正化、終生飼養の明文化、罰則の強化(*4)。
*2 議員立法の改正について
議員立法による法律改正にあたり、ある議員が経験した成立までの経緯を記したブログ記事は大変参考になります。動物愛護活動に関わる方は是非、お読みいただきたいと思います。